建築士のマーケティング、三大間違い

今回は、建築士がダイレクトメールを作るときの間違いです。

これを知っておくだけで、多大な労力を消費せずに、効果的なマーケティングができるはず。

 

第一の間違いは、最近の人は字を読まないから、図面や、写真を多く使ったダイレクトメールを作らなくてはならないという常識

写真や図面を使ったからと言って効果が出るとは限らない。

写真はあくまでメインではなく、サブとしての役割ぐらいに考えてほしい。

私は、写真よりもやはり図面の方が良いように思う。

しかし図面を見れば分かるでしょ?というのはこちらサイドの思考にすぎない。

作品が、何でこのような形になっているとか、デザインになっているとか?

だから使いやすい等を明確に示して初めて興味と差別化が生まれる。

ほとんどの見込み客は、図面を見るのも、図面でご自分の将来を考えるのも初めての人が多い。

もちろんダイレクトメール以外のホームページやインスタグラムでの写真や図面は、興味を持ってもらうきっかけにはなると思う。

また一つ一つの作品の説明は多くの建築士もしている。

ここで一番必要なのは、「なぜあなたは私に設計を頼まなければならないか?」について明確に100%納得のいく説明をしているかどうかだ。

それが出来れば、だからあなたには頼まないのだ!と逆の答えまでもが出るようになる。

なんとなく事務所に来て話をしたけれども、結局何もなく終わるというような、時間の無駄なことが無い。

人生そんな暇なことをしていてはいけない。

本当に設計協力したいと思える人を全身全霊でサポートすること。

これを文章化してゆくと、自分の強み専門性ミッションまでもが必要となる。

是非ともこれらを考えながら、一度作ってみてほしい。

 

第二の間違いは、いい設計をしていれば、契約をしてもらえるという常識

最近はそこそこイケテル建築士であふれている。

「自分は、他の建築士よりも絶対にいい」と言い張ってみても、お客さんには、その良さが分からない。

そして優位性を説明しようとすればするほど、押し売りをしているように思われて、お客さんは逃げて行ってしまう。

要するに、設計能力売上高との間には、明確な相関関係はない

しかし営業力売上の間には強い相関関係がある

このことを忘れてはいけない。

 

第三の間違いは、「高額な設計はクライアントとの人間関係から生まれるから、対面しなければ契約に至らない」という常識

設計は、クライアントとの人間関係という意見は、100%賛成する。

しかしクライアントと対面出来れば、ほとんどが契約はできるはず。

だからこそ、それまでが勝負ということになる。

 

対面をむやみに求めるのではなく、見込み客とのコンタクトを絶やさない仕組みづくりを作った方が成約率は高くなる。

私たちには、クライアントに強制的に設計を必要とさせる事までは、コントロールできない。

つまり絶えず電話やeメールや、手紙、はがきなどで、定期的にフォローし続けなければいけない。

これがまことに難しい事でもあるし、効果も絶大

建築士の仕事

建築士の多くは、スキルアップに余念がない。

忙しい日常の中でも、粘り強く勉強をし、関連資格を取得してゆく。

構造設計1級建築士、設備設計1級建築士、宅建士や技術士等々。

 

これは何故かと言うと、たくさん資格があれば、仕事が入るだろうという考えから来ている。

もちろん独立している人には、仕事が無くなる不安から来ていることも多い。

ただ自分の実力を試したいとか、単純に自慢したいとかと言う方もおられると思う。

会社員の建築士などはこの部類ではないだろうか?

資格手当が増えるとか。

 

そもそも建築士は技術系の資格であるが故、個人の能力を磨かなければならないと、潜在意識にスリ込まれている。

自分中心に考える思考がある。

そのため自分自身の事を満たす思考になる。

資格を取る→満足。別の資格を取る→満足。

この繰り返し。

これが独立後、自分が抜け出せないビジネスとなってゆく。

仕事に自分自身がコントロールされてしまう状態。

 

少し俯瞰して社会の成立を見た時、ビジネスは関係を持つすべての人が成功してほしいと望むときに繁栄できるはず。

関係者の誰か一人でも、やりたくないと思えば、その仕事のやり方では収束してゆく。

この状態では決して繁栄できない。

つまりビジネスは関係を持つすべての人が成功したときに繁栄する。

事実これが出来ているかが非常に重要。

心からこれらのことを思って行動できている経営者や主宰者がいるかどうか?

周りの人が潤うのであれば、あなたの事務所も成長し、自分の人生も豊かになる。

そしてあなたの事務所が、成長することに関して関心を持つ人も多くなる。

どうすれば関係者全員を豊かにさせることが出来るかを真剣に考えることが重要。

 

ここに主宰者は、自分本位のデザインだけをしていてはいけないことがよく分かる。

 

設計などのスキルアップばかりを追いかけるのではなく、仕事のシステムや営業のプロセスをシステム化し、さらにはマーケティングをしなければいけない事が分かってくる。

これからの建築士の本当の仕事は、マーケティングだということになる。

事務所繁栄の法則

会社が生き残れるのはどれぐらいだと思いますか?

企業の生存率は、1年でどれぐらいか?2年では?・・・30年では?

下記は、日本で法人登記をした企業での統計で、生き残ることが出来た%です。

 

1年で残るのは40%。

5年で残るのは15%。

10年で残るのは6%。

20年で残るのは0.3%。

30年で残るのは0.02%。

とても厳しい。

 

しかしこんな厳しい世界でも、大きくなる会社はある。

ならばビジネスの世界で、大きくなる会社と、あまり大きくならず消えてゆく会社との差は、いったい何だろうか?

ビジネス書などでは、その違いを一言で言い表している。

 

それはリピート商品が有るか無いか

ない場合、商品のラインナップを増やして、リピート客を創出できるかどうか。ということらしい。

 

建築士の仕事ではどうか?

建築士の世界では、住宅設計の依頼を受けた場合、そのリピートは、ほとんどない。

しかしリフォームを中心にしている工務店では、売上が徐々ではあるが、上がってゆくことがある。

そしてそこの営業マンに話し聞くことが出来た。

営業マン曰く、「普請の好きな顧客はたくさんいる!」らしい。

これはリフォームをするお客さんの中には、去年はお風呂、今年はトイレと洗面、来年は台所など、何年もかけて徐々に工事をする人がかなりいると言う。

 

私の経験でリピートがあったのは、飲食店のオーナーさんの事例。

初めは、オーナーさんの店舗設計を頼まれて設計をした。

その後、オーナーさんから今度土地を買ったので、住宅を建てたいという相談依頼があった。

事業をしている人の店舗や事務所などを設計し、信頼を得られれば、リピートは得られやすい。

 

建築士で、安定経営を目指すなら、やはりBtoCではなく、BtoBでの取引をしないといけない。

その取引会社が繁栄していってくれないと、いけないのだが・・・・。

 

これからは、建築士でも設計監理しかしないというのでは、なかなか仕事になっていかないと思う。

建築設計監理の前後で、営業が出来、収入も同時に入るものをぜひ確保したい。

契約前には、収納セミナー、住み方セミナーなどを行って、見込み客発掘と、人間関係構築システムを作っておきたい。

やはりこれには、オンライン化を進めて、手間や人件費をかけない工夫が必要だろう。

ネット集客が上手く回り始めれば、あなたの事務所も必ず繁栄するはずだ。

建築士のマーケティングとは?その1

建築士でも、十分なクライアントが得られなければ収益は生まれない。

ほとんどのビジネスと同様に、クライアントは広告を通して生み出せる。

けれども専門職では、くどい営利目的の広告は、逆効果となってしまう。

なので、あなたの名前を世に知らしめる目的で、出さなければいけない。

ならばどのような広告を出せばよいのだろうか?

 

私は、「読物」広告をお勧めする。

あなたの名前を知らせるだけでなく、あなたの専門知識に関する情報を読み手に与えるような広告だ。

 

住宅設計をされているなら、「必見!快適収納住宅全20の方法」と言う様に、継続的なシリーズ物の広告を出し続けよう。

このような継続的なシリーズ物の広告によって人は専門分野においてあなたを信頼できる情報源としてみてくれるようになるだろう。

例えば、住宅の依頼をしようと考えている人の悩みについての情報を提供するよう広告を出したらよい。

 

  • あなたに合った建築家の選び方 タイプ別分類
  • 建築予算を抑える、8つのポイント
  • 快適性を追求した住宅 12のポイント
  • 電気代が30%下がる、省エネ効果をアップする設計手法

 

上記は建築士のマーケティングでは一番オーソドックスだと考えている。

よく建築士の中には、マーケティングの一環として、無料平面作成などを勧めている人がいる。

 

これを私は断固反対したい。

 

実際の作業が発生してしまうし、忙しいあなたの大切な時間を奪う。

プラン作成を希望する見込み客は、作成後に他のハウスメーカーや工務店に流れることも多い。

初めから掛け持ちして、プランだけ頂くというちゃっかりしたクライアントもいる。

 

なので、上記のような無料レポートや無料CDなどをあらかじめ作成して、渡すことの方が手間は掛からず有効だと考えている。

ある建築士のマーケティング

マーケティングの本を読んで、いつもがっかりすることがある。

それは、「継続して購入してもらう仕組みを構築する事」と書いてあることだ。

住宅設計などは、ほとんどリピートなど無いはず。

新築住宅を設計して、数年後にリフォームなどがあれば、設計者の、未来への見通しが甘かったわけである。

つまり設計ミス?とも考えられる。

 

私は設計契約をもらうために、何か良いアイデアはないかと悩んでいる頃に、

ジェイ・エイブラハムの「クラッシュ・マーケティング」が出版された。

これは何度となく読み込んだ。

その中でデザイナーの事例があり、その仕事は、店舗の外観を変えて売上を上げるデザインをしているという。

日本では建築基準法がありそんな簡単には変えられないよ、と思っていた。

しかしこれを参考にしたかどうかわからないが、日本のマクドナルドの店舗も外観が一斉に変わっていった。

その当時は、デザイン名をこう呼んでいた。

ブレードデザインだった。

今は新店舗でこのブレードデザイン店舗を造る方が多い。

ちなみにブレード型は、赤い壁のようなものが屋上より突き出していて、Mマークがついている店舗。

皆さんも、よく街で見かけるのではないかと思う。

そして肝心なのはジェイがそのデザイナーにアドバイスしたマーケティング戦略は、何かということ、それは、

「ターゲットとなるクライアントに、熱意のこもった手紙を書きなさい。」

「それも熱心に書いたものを何度も何度も送れ」、というアドバイスであった。

私は、うーーーとうなってしまった。

何でもない、結局のところ熱意や情熱を見せろ!ということなのだ。

 

多分これは、言外で言わんとする事なのですが、デザイナーのデザイン料も高額なので、これぐらいの事は、当たり前にやれと。

そして自分が生み出すデザインには、自信をもてと

 

そしてさらに、堂々と、あなたの店舗の売上を私のデザイン力で上げて見せます

とハッキリ言えと言っているのです。

 

あなたもターゲットにしている市場のオーナーに、自分の熱意・情熱を送っていますか?

必ず売上を上げると、伝えていますか?

お恥ずかし話、私のマーケティング失敗例その1

建築士が住宅の設計を売るとき、最も注意しておかないといけないことがあります。

これを頭に入れておかなければ思う様に契約を獲得することが出来ません。

それは何かと言うと、「設計・監理」は売りづらいということです。

なぜこれに注意しないといけないのか?

それは、ほとんどのお客さんは自分の住宅の設計を実際に頼んだり、建築士と打合せをして、創っていったという経験が無いのです。

あったとしても、人生で1~2回でしょう。

だから、設計士とは具体的にどういったことをするのかがイメージできないのです。

 

工務店さえあれば、事足りると考えている人もいます。

もちろん工務店には社内か、または下請として、建築士は必ず関わっています。

しかし多くの顧客には見えません。

 

営業マンが表に立ってコミュニケーションするため見えないだけです。

 

また設計料は高額にも関わらず、内容が不透明なのも問題。

これだと、なかなか購入まで結びつけるのが難しいことがお分かりになると思います。

 

設計料は必ず初めに、臆せず提示することも必要。

では、どうすればいいのか?

 

ビジネス書などには、下記のように書いてあります。

まずはフロントエンド商品(無料かまたは安くて、より多くの人が欲しがるもの)を購入してもらい、その関連商品である、バックエンド商品の契約につなげてゆくという方法。

まず、設計の前に他の安価な商品を買ってもらうということですが、一見よさそうに思いますが、なかなか設計に結びにくい。

 

恥ずかしながら私の失敗例を公開します。

私は、福祉施設のブームも一巡し、初期の建物にはリフォーム需要があると見込んでいました。

それである商品を売り込むことを思いつきました。

これはTOTOの製品で、ベットサイド水洗トイレというものです。

トイレの給排水がホースで出来るもので、約2mの範囲で、トイレを自由に動かすことが出来るものです。

この商品が出た時に、私はすばらしいトイレだなと思いました。

なぜなら今までの介護施設であれば、ほとんどが椅子型のポータブルトイレでした。

これの使用後は、介助者が汚物を処理しないといけません。

容量の問題もあり、1回使えば必ず1回処理が必要になるのです。

もちろんにおいも立ち込めて、なかなか大変な作業となります。

なのでこのベッドサイドトイレ1個を売り込めば、労働力の低減になり、さらに施設の他の水回りのリフォーム契約ができると考えたのです。

うまくゆけば施設の居室全てに取り付けることが出来るのではとも考えていました。

そしてこの図の裏面にDMを書き、ラミネート加工したものを、社会福祉協議会に配って歩いたのです。

必ずこのトイレを必要とする人がいるはずだ!・・・・・・と勝手に思いながら・・・。

50件ぐらいは配ったでしょうか?

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しかし待てど、暮らせど、一度も連絡は来ませんでした。

答えは明らかでした。

要介護度がある人は、基本的に介護保険での購入になります。

年額20万までは、介助製品の購入やリースなどが出来るようになっています。

このトイレは製品そのものが30万円を超えてしまっているのです。

これでは買うわけがありません。

一部の裕福な人が自宅の改装のためには購入したかもしれません。

しかし私が配った先は、介護施設をまとめている機関だったのです。

完全に市場を間違えていました。

まさしく商品に惚れてしまうと、お客さんが見えなくなってしまうという話でした。

皆さんくれぐれも商品に入れこまないようにしてください。

しーーーっ内緒の話・・・

テレビの経済情報番組ってたくさんありますよね。

有名企業の社長さんが出ている番組です。

私たちもよく知っている有名会社の社長さんが出て、どのようにして売上を上げてきたのか、その経営判断などを話すトーク番組です。

やはり会社を大きく、有名にした社長さんだけあって、経営戦略や、したたかさや、能力の違いを感じずにはいられません。

しかしそんな番組で、時々、本当に地方の、私たちが全く知らないスーパーの社長さんも出てたりすることがありますよね。

これは私が調べたわけではないですし、都市伝説かもしれませんが、これは社長さん自身が番組枠を買い取って出演させてもらっているそうです。

 

同様な話に・・・

建築を勉強してきた方なら、学生時代によく読んでいた建築雑誌があると思います。

いつかは有名な建築家になって、こんな雑誌に掲載されるようになりたいな。

というような夢を見ていませんでしたか?

憧れのまなざしで読んでいた方も多いのではないでしょうか?

そしてこれら雑誌の中に、住宅特集などもありませんでしたか?

そこでなんでこんな作品が掲載されているのやろ?といったものを、ちょくちょく見かけるようになったと思いませんか?

これも掲載図面作成費用などの名目で・・・

この話をしたとき、僕の友人は全く信じませんでした。

しかし、今では、彼はいろいろ調べ・・・

これ以上話すことはやめておきましょう。

 

私たちは有名建築家ではありませんし、話したところで、負け犬の何とかしか思われませんので。

とにかくわれわれは間違っても、このような媒体を使ったマーケティングはしてはいけません。

求めてもいけません。

今の時代に合ったマーケティングが存在しているので、そこに注力してゆきましょう。

今までのマスコミは中央一極集中でした。

しかし我々のような地方の建築士は、中央を見るのではなく、地方から自然体で発信してゆきさえしていけばよいのです。

必ず結果はついてゆきますよ 。