信頼していた工務店が倒産してしまった!

現場が途中で止まってしまった。

どうすればいいのか?

 

 

一生に一度の住宅新築だったのに、と思っても、

今の建設業界には倒産しそうな工務店はたくさんあります。

工務店の倒産は隠してするものになっています。

負債の額など、社員も知らないです。

朝、社員が会社に行くと、入口のドアが開かなくて、倒産した旨の張り紙がしてあることがほとんどです。

そして社内に入れませんので、パソコン・携帯が一切使えなくなり、仕事も出来なくなります。

これが普通なのです。

 

 

実際、私も1回だけですが、工事中に元請け会社が倒産した経験をしています。

私は、現場に、いつもの様に打合に行ったのですが、時間がきても監督は来ません。

連絡しても、一切つかないのです。

何度かけても通じませんでしたので、現場監督の勤める会社まで行き、倒産した張り紙を見て、知りました。

後で分かったのですが、現場監督も会社の指示で、身を隠すように言われたそうです。

 

こんな時、私たち監理者は、何を注意しないといけないかをご説明します。

 

現場の保全

すぐにやることは、現場の保全です。

現場は、初め元請けが倒産したことを知らない場合が多いので、下請け職人は工事を続けていることがあります。

しかし2~3日すると判ってきますので、今まで働いた分や材料費などが元受けより支払われないとわかってきます。

そうすると現場にあるエアコンや衛生陶器、照明器具、建材など持ち出そうとします。

これは自分の担当工事以外の建築材料なども勝手に盗む恐れがあります。

ですからすぐに現場に立ち入らせない措置を講じなければいけません。

出来高が変わらないようにここで決める必要があるのです。

写真を何枚もとっておくことが必要です。

 

また逆に土木工事などの残土やガラなどは処分費用が出るため、違う現場から持ってきて、建物の前や、重要な場所におかれてしまうこともあります。

この現場で出たものだ!と言い張る輩も出てきます。

これは支払われないとわかると、その腹いせにわざとするのかもしれません。

 

とにかく工事ストップや工事延長は免れません。

 

下請会社の招集

元請会社を変えて、再開となります。

その時に新しい工務店とクライアント、そして下請け会社全てを集め、今後、工事継続をする「意思があるかどうかの挙手」をさせます。

希望するものには後日、去年の「決算報告書」を出させて、共倒れしそうな業者にはお引取り願わなければなりません。

ですからこの面接でのやり取りで、必ず工事継続の希望を聞くとともに、こちらで審査をして、下請けに入ることができないかもしれない旨を十分に伝えることが必要です。

多くの下請け会社は新しく来る元請け会社と今後継続して工事受注があるかもしれないと考え、積極的に希望することもあります。

ですから元請会社はなるべく大きい会社を選ぶ必要があります。

 

この顔合わせの時に、オーナーさんからの直接の支払いを請求されます。

しかし管財人が入っているため、これは法的にできない旨と、私たちも被害者ということを言って説得するしかありません。

このときが一番荒れる打ち合わせになります。

予め用意した会社リストごとに名刺顔写真を1枚1枚取ることが必要です。

この現場に一切関係がなくとも、倒産した元請けとの関係がある人が、勝手にこの現場の下請けと名乗って入ってくる事もよくあります。

他の現場での支払いをこの現場で取り戻せないかと考えるのでしょう。

 

もともと倒産するような元請け会社は受注金額を下げて入札・受注している場合が多いです。

出来高計算から残工事の金額を算出したときに、下請け会社がそれで出来るかはなかなか難しいと思います。

清算を希望し離れる会社もあります。

また弁護士費用なども支払わなければならないため、初めの金額より多くなることは否めません。

我々は、とにかく粛々と進めなくてはいけません。

 

 

何が起きるかわかりませんので、当たり前のことを当たり前にしておいてください

以下は必ずおこなっておくこと 

  • 業者選定は必ず信用調査しておくこと。

信頼している工務店でも、オーナーに紹介すれば、建築士としての責任があります。

ですから最低できることは、会社の調査を行って、オーナーに承認してもらうことです。

  • 工期を工務店の期末時期までに終えること。

当然、決算を越すと不渡りの確率が高まりますので、3月や12月をまたいでの工事はなるべく避けなければいけません。

  • 必ず元請け工事会社の下請けリストを請求しておいてください。

一般に住宅規模の元請け会社が提出する下請けリストは設備会社や電気会社のみが多いです。

ですが地盤改良会社、内装工事会社、瓦葺きの会社や、クロス貼りの会社等々、工事にかかわるすべてのリストです。

  • 担当監督さんの個人の連絡先、上司の連絡先。

個人の携帯番号などを必ず聞き出しておいてください。

会社の携帯を持っていると、倒産後にすぐに没収となり、連絡がつかなくなってしまいます。

ですので、必ず、休みの日にも急用がある場合が必要だとか言って聞き出しておいてください。