設計の本質とは?

建築事務所をしていると、設計業務が日常化して、クライアントの言いなりになってしまうことがある。

そうなると時間が無いなどと言い訳をする自分がいたりする。

そんな時は、心を鬼にして、そのクライアントを後にしないといけない。

そのままでいると、自分が腐ってきてしまう。

 

建築家を目指すならば、やはりクライアントとさよならをしてでも、デザインを探求する道を歩まないといけない。

 

それならば、いいデザインとはなのか?

逆に悪いデザインなのか?を知らないといけない。

それが分かる簡単な方法がるとしたら、身につけておかないといけない。

つまりは自分で納得できる「デザインの定義」をしておかなければいけない。

 

過去の優れた芸術などには、何が詰まっていたのか?

 

絵画であれば、ジョット、フラ・アンジェリコ、ボッテチェルリ、レオナルド・ダ・ビンチ、ミケランジェロ、ラファエルロ、フェルメール、シャルダン、ゴッホ、ピカソなど錚々たる面々の人がいる。

 

これらの人は、なぜ有名になったのか?

 

これらの人たちが歩んだ美術史には、ゴシック、ルネサンス、バロック、ロココ、新古典主義、写実主義、印象主義、表現主義、フォーヴズム、キュビズム、抽象芸術などの変遷がある。

 

これは何を意味しているかと言うと、今までの既成概念を破壊して、新しい定義をしたということ。

 

それらは今までの考え方、既成概念に対して、つまらなさ、飽き足らなさや、不満などを発見したからこそ、革新を生むことが出来たのではないか?

 

簡単に、ちょっと暴力的に言ってしまえば、「反抗的な人ほど成功した」歴史なのではないか?

 

反抗的な資質は、「成功要因」になっていたと思う。

普通、社会的に反抗的な人は、社会通念上受け入れがたい。

つまり社会に順応できない。

しかしこの相反する2つをうまく処理した人だけが成功できる。

 

これはどんなビジネスにも当てはまる。

建築界でも同じ。

 

今、AIを建築界に導入しようという動きがある。

しかし多くの人たちは、今までの設計の一部を自動化し、助けをするものとしてしかとらえていない。

これでは大きな成功はない。

今までのCAD会社の開発したソフトの延長線上でしかない。

 

 

現状の問題を列挙し、それをきれいさっぱり解決するという目的で考えると、

 

今の設計と施工の問題は、

 

  • 建築事務所(建築家)がどんな設計をするかわからないので、建築事務所を検討しないといけない。
  • とにかく設計に時間と労力がかかりすぎる。
  • 設計と施工に関して、それぞれスキルの習得までに時間がかかる。
  • 設計・施工、共にコストがかかりすぎる。
  • クライアントが竣工間際になるまで、理解できないことがある。
  • 設計するまで建物が生む厳密な収益性が分からない。
  • とにかくブラックボックス化している。
  • 一般人には、すぐに理解できない。
  • 一般人には、活用できない。

 

 

AIを活用すれば、

建築を知らない人でも、土地の位置・大きさとその周辺データがあれば、法規にのっとった、ベストな建築種が分かり、簡単に設計・3Dパースまで出来て、コストと施工期間が分かるというような、「プラットフォーム」を作ることは可能だと思う。

 

このような業界構造自体を変革するような、「プラットフォーム」ならば、世界展開できるかもしれない。

 

法規的なチェックをどうするかの問題は残るが、世界の人が活用したいと考えてもおかしくはない。

 

木造軸組みをメインに考えるのであれば、東南アジア全域をターゲットにした、プラットフォームも出来る。

2“×4“ならば、アメリカ、南米全域のプラットフォームに出来る。

 

また今、イギリス、アメリカなどではすでに住宅を3Dプリンターで造る人が増えている。

やはり3Dプリンターに合った建材にしないといけない。

https://www.youtube.com/watch?v=iwN66yqTttk

https://www.youtube.com/watch?v=8lgrcQrDymk

小さな住宅であれば、コストは40万円で、24時間以内で建てられている。

3Dプリンター住宅は、Youtubeにいろいろとアップされているので、そんな遠い未来の話ではなく、4,5年で本格化していきそうだ。

頭の固い国交省では、当分、耐火建築、防火建築、構造計算などでクリアさせなくするかもしれない。

これには当然既存の建設会社が圧力をかけてくることも予想される。

とにかく、これら「プラットフォーム」の作成と、「建築材料の変化」と、「3Dプリンター」の改良によって、建築業界構造を大きく変える時が迫っているように思う。

 

 

工事区分の徹底

もうかれこれ10年以上も前の話です。

1つの敷地の中に、2つの施設を共同出店と言う形で設計に携わった事がありました。

それぞれの施設は、愛知トヨタ(自動車ディーラー)とマクドナルドでした。

 

愛知トヨタ側の設計は、中日設計さん。

マクドナルドは私が担当したものです。

このマクドナルドは内装のリニューアルをし、今も日進市にあります。

 

この合同設計の打ち合わせの時に言われた言葉が、非常に興味深いので、今回はそれをお話ししたい。

 

中日設計さんと何度か打ち合わせを重ね、最終図面を持ち込み、すり合わせをし、図面を渡した時に、それはおきました。

 

中日設計の設計部長さんから言われたのです。

 

これは特にマクドナルドの設計をしていて、創業者の藤田田さんからも言われ続けていたことと同じ趣旨です。

 

私の図面を見て、「うぁ~この工事区分表、こんなに細かいんですね。こんなにびっしり区分けされるのですね。」だったのです。

 

店舗設計と他の住宅や介護施設などとほんとに大きく違うところです。

愛知トヨタを設計している、中日設計さんでも知らなかったのです。

何故でしょうか?

 

工事区分と言っても、建築、電気、設備と言った、単なる工事区分ではありません。

 

A工事、B工事、C工事の工事区分の事です。

時にはD工事もありますが・・・。

知っている人は当然知っている概念ですが、店舗設計をしたことの無い人は、初め面食らうと思います。

 

A工事は、オーナー施工、オーナー支払い。

B工事は、オーナー施工、テナント支払い。

C工事は、テナント施工、テナント支払い。

時には、D工事(特殊工事で、テナント側しかできない工事)まであり、これはテナント施工、オーナー支払いの事。

 

この現場でのオーナーは、ランドオーナーの支払いでした。

そしてテナントはマクドナルド側の支払いです。

何故、B、D工事なるものがあるかは、考えてゆくとわかるのですが、ここでは割愛いたします。

 

そもそも店舗開発を行う時の契約形態は、「土地の賃貸借契約」、建て貸しと言われる「建物の賃貸借契約」、「リースバック契約」と3種類あります。

 

それでどんな契約になろうと、問題が出ずに、上手く進めてゆくためには、明確な工事区分、つまり線引きが必要なのです。

それも細かな工事ごとの金額が紐づいていないといけません。

なぜなら、このC工事は、高いので、A工事に振り替えできないか?

C工事で工事は行うが、メンテナンスはA工事ね、とか。

と言った問いにたいし、すぐに答えられないといけないからです。

厳密にいえば、この工事区分の変更による金額の変更は、賃料や建設一時金の金額に左右してゆきます。

 

そして大きな意図としては、もちろん、テナント側の工事とメンテナンス金額を少しでも減らしたいという希望があります。

 

しかし本当はそれだけではありません。

愛知トヨタをと言う店舗設計をしている、中日設計さんすら知らなくて、マクドナルドは知っていた、つまりおこなっていたことは、、、「フランチャイズビジネス」です。

 

つまり本当にやりたいことは、建築、特に「C工事分の売り買い」をしやすくする事なのです。

 

普通の建築士は、一つの建物が完成して、ちゃんと機能すればそれでいいでしょ?と乱暴に考えがちです。

 

しかしフランチャイズビジネスから考える建築は、完成形ではなく、これが売れるかどうかが重要なのです。

 

フランチャイズビジネスは、30年前にはなかった新しい概念です。

今でもなかなか分かってもらえないこともあります。

 

このフランチャイズビジネスとは、「一切合切の営業権利の販売」です。

当然そこには建物も付いています。

 

これら出来た建物に、経営ノウハウ(営業権利、販売マニュアル、販売スキル、資材配送)をつけて販売する事です。

 

建築は、基本、安く造って高く売ることです。

売り買いをしやすくするためには、明確な工事区分が不可欠なのです。

そしてこの工事区分が、少なければ少ないほど安く仕入れることが出来るわけでもあります。

建物を販売から考えた時、設計手法や、工事区分など全てが理解できるようになります。

 

工事区分は、いかに建物を売りやすくするか?をとことん考え抜き、出来たものなのです。

 

建築士自身への質問

毎日が新しい難題、課題の連続です。

でも、難題を幸運に変えて、生産性をあげることも可能です。

そういうことは可能です。

やるべきことはいろいろあると思いますが、その中でも、成功へとつながることだけに焦点を絞るのです。

1個に絞るのです。

1つならできると思いませんか?

その日の仕事に取り掛かる前に、次の質問をしてください。

「私は今日、何を成し遂げようとしているのか?」

これは短いですが、強烈なパンチ力をもった質問です。

 

事務所経営で成功する可能性があるというのは、魅力的ではないですか?

「建築士という言葉がカッコよく響くだけでなく、

もっといいのは、人が「あなたみたいな人を建築士と言うのですね」と言ってもらえることです。

それでも、、、毎朝、さっきの質問、「私は今日何を成し遂げようとしているのか?」にきちんと対処しないと、利益が生まれる可能性は低くなります。

あなたは、自分の目的は何なのか、その目的を達成するため、そして目的以上のことを成し遂げるためにはどのようなことに焦点を絞る必要があるのかを、きちんと時間をとって考える必要があります。

 

  • ・・・あなたは、世界的に有名な建築家になりたいのですか?
  • ・・・あなたが経営する建築事務所で何を売りたいのですか?
  • ・・・あなたは、住む家の無い人や地震の被災者を救いたいのですか?

 

遠いゴールが何であれ、どんな才能をもっているのであれ、あなたは、そのゴールに向かっての一歩、「自分は今日何を成し遂げようとしているのか?」に100%の注意を向けてください。

100%でないと、イライラに近づき、ゴールから遠ざかってしまいます。

では、もう一度自分に訊いてください。「私は今日何を成し遂げようとしているのか?」

そして、集中力が切れてきたら、その時また、この質問を自問し続けてください。

 

なぜ、多くの人がこの質問に答えられないのか?

私は、友人建築士の何人かにこの質問をしたことがあるので、答えるのに苦労する人が多いことを知っています。

それは、その人に自信がないからではありません。

言い逃れをしたいからでもありません。

ただ単に、この質問については十分に真剣に考えたことがなかったからです。

もう一度訊きます。あなたは、建築士になって何を成し遂げようとしていますか?

あなたが、何か生計の手段となると思うものに注意を向ければ、自分は何を成し遂げたいと思っているのかを絶対に気づくはずです。

 

 

あなたは焦点を絞ることで、どのようにしてあなたのビジネスの利益を増やすつもりですか?

答えが出なくて困っているなら、今こそ、このテーマについて最大限に注意を向けるべきときです。

いくつかアドバイスをします。

  • ・・・優先順位をつける。

自分の決めたゴールと一致する方向でやるべきことを整理する。

  • ・・・本当に明確な短期的ゴールを決める。

長期的ゴールも素晴らしいですが、短期ゴールを設定するのは、「スコアカード」をつけるようなものです。

この「スコアカード」を使って、成功するために大変重要な様々な事柄(短期的ゴール)を必ず終えていくのです。

  • ・・・情報に対処する能力を高める。

 

 

あなたが情熱を傾けていることやあなたのゴールについて、あなた以上に知っている人はだれもいません。

なので、ぜひ私のアドバイスを実践してみてください。

そうすることで、あなたが建築士として成功するチャンスは広がっていくのです。

 

工務店が倒産した時の対応の仕方

信頼していた工務店が倒産してしまった!

現場が途中で止まってしまった。

どうすればいいのか?

 

 

一生に一度の住宅新築だったのに、と思っても、

今の建設業界には倒産しそうな工務店はたくさんあります。

工務店の倒産は隠してするものになっています。

負債の額など、社員も知らないです。

朝、社員が会社に行くと、入口のドアが開かなくて、倒産した旨の張り紙がしてあることがほとんどです。

そして社内に入れませんので、パソコン・携帯が一切使えなくなり、仕事も出来なくなります。

これが普通なのです。

 

 

実際、私も1回だけですが、工事中に元請け会社が倒産した経験をしています。

私は、現場に、いつもの様に打合に行ったのですが、時間がきても監督は来ません。

連絡しても、一切つかないのです。

何度かけても通じませんでしたので、現場監督の勤める会社まで行き、倒産した張り紙を見て、知りました。

後で分かったのですが、現場監督も会社の指示で、身を隠すように言われたそうです。

 

こんな時、私たち監理者は、何を注意しないといけないかをご説明します。

 

現場の保全

すぐにやることは、現場の保全です。

現場は、初め元請けが倒産したことを知らない場合が多いので、下請け職人は工事を続けていることがあります。

しかし2~3日すると判ってきますので、今まで働いた分や材料費などが元受けより支払われないとわかってきます。

そうすると現場にあるエアコンや衛生陶器、照明器具、建材など持ち出そうとします。

これは自分の担当工事以外の建築材料なども勝手に盗む恐れがあります。

ですからすぐに現場に立ち入らせない措置を講じなければいけません。

出来高が変わらないようにここで決める必要があるのです。

写真を何枚もとっておくことが必要です。

 

また逆に土木工事などの残土やガラなどは処分費用が出るため、違う現場から持ってきて、建物の前や、重要な場所におかれてしまうこともあります。

この現場で出たものだ!と言い張る輩も出てきます。

これは支払われないとわかると、その腹いせにわざとするのかもしれません。

 

とにかく工事ストップや工事延長は免れません。

 

下請会社の招集

元請会社を変えて、再開となります。

その時に新しい工務店とクライアント、そして下請け会社全てを集め、今後、工事継続をする「意思があるかどうかの挙手」をさせます。

希望するものには後日、去年の「決算報告書」を出させて、共倒れしそうな業者にはお引取り願わなければなりません。

ですからこの面接でのやり取りで、必ず工事継続の希望を聞くとともに、こちらで審査をして、下請けに入ることができないかもしれない旨を十分に伝えることが必要です。

多くの下請け会社は新しく来る元請け会社と今後継続して工事受注があるかもしれないと考え、積極的に希望することもあります。

ですから元請会社はなるべく大きい会社を選ぶ必要があります。

 

この顔合わせの時に、オーナーさんからの直接の支払いを請求されます。

しかし管財人が入っているため、これは法的にできない旨と、私たちも被害者ということを言って説得するしかありません。

このときが一番荒れる打ち合わせになります。

予め用意した会社リストごとに名刺顔写真を1枚1枚取ることが必要です。

この現場に一切関係がなくとも、倒産した元請けとの関係がある人が、勝手にこの現場の下請けと名乗って入ってくる事もよくあります。

他の現場での支払いをこの現場で取り戻せないかと考えるのでしょう。

 

もともと倒産するような元請け会社は受注金額を下げて入札・受注している場合が多いです。

出来高計算から残工事の金額を算出したときに、下請け会社がそれで出来るかはなかなか難しいと思います。

清算を希望し離れる会社もあります。

また弁護士費用なども支払わなければならないため、初めの金額より多くなることは否めません。

我々は、とにかく粛々と進めなくてはいけません。

 

 

何が起きるかわかりませんので、当たり前のことを当たり前にしておいてください

以下は必ずおこなっておくこと 

  • 業者選定は必ず信用調査しておくこと。

信頼している工務店でも、オーナーに紹介すれば、建築士としての責任があります。

ですから最低できることは、会社の調査を行って、オーナーに承認してもらうことです。

  • 工期を工務店の期末時期までに終えること。

当然、決算を越すと不渡りの確率が高まりますので、3月や12月をまたいでの工事はなるべく避けなければいけません。

  • 必ず元請け工事会社の下請けリストを請求しておいてください。

一般に住宅規模の元請け会社が提出する下請けリストは設備会社や電気会社のみが多いです。

ですが地盤改良会社、内装工事会社、瓦葺きの会社や、クロス貼りの会社等々、工事にかかわるすべてのリストです。

  • 担当監督さんの個人の連絡先、上司の連絡先。

個人の携帯番号などを必ず聞き出しておいてください。

会社の携帯を持っていると、倒産後にすぐに没収となり、連絡がつかなくなってしまいます。

ですので、必ず、休みの日にも急用がある場合が必要だとか言って聞き出しておいてください。

 

士業の光の部分と闇の部分

一般の人には、設計士をしていると言うと、非常にクリエイティブな仕事をしているように思われています。

しかし小規模事務所が、本当に安定的に売上を上げてゆくには、特定の企業に対して継続的な仕事をしていかなければいけません。

そこではなかなか時間と予算が取れず、商品開発が無い世界なので、もっと自分としての存在意義を出したくなるのです。

 

独立する人は何を手に入れたくてするのか?、、、、それはズバリ「自由」です。

経済的自由や時間的自由。

そして上司がいないので、何事も自分で決められる自由など。

自分は独立をしたのに・・・会社員時代とさほ変わらないし、時間的余裕がなくなり、単価は削られ、ひどくなる一方だ!と感じるかもしれません。

この感覚は何年も事務所経営をやった人でないとわからないかもしれませんね。

 

また同じような仕事をしていると、自分の心が腐ってきてしまいます。

チャレンジ精神を失ってきてしまうのです。

もうこれぐらいでいいやと言った感覚。

これが闇の部分として出てきます。

建築士以外の士業、例えば行政書士などの書類作成業であればなおさらでしょう。

そうゆう方は出来るだけ、書類作成の契約ではなく、時間での契約に切り替えてみてください。

仕事が、特に価格競争に陥っていてはいつまでたっても面白くはありません。

建築士として、自分の心が腐ってゆくように感じたら、士業としての役目を終え、新しいコンセプト経営に変える時かもしれません。

 

この様に感じたら、会社を法人にして、ワンストップの大規模法人を目指したり、自分では無理だと思えるようなコンペに挑戦するのも一つの手だとは思います。

しかしコンペは当選できれば良いですが、何度も挑戦し続けることも出来ません。

 

建築士の資格と今まで行ってきた周辺の仕事や、別資格やキャリアを掛け合わせて、新たなブランドを作るのも手だと思います。

 

例えば

建築士×心理カウンセラー→オフィスや住まいの癒し空間デザイナー

建築士×イベント検定→イベント会場設営プランナー

 

この様に、あなたの事務所しかしていないと言ったものを作り、勝負していってはどうでしょうか?

 

 

1級建築士の資格試験

の頃の建築士の資格は随分と難しくなってしまったように感じます。

やはり姉歯問題によって、特に法規と構造が難しくなっているように感じます。

 

そして合格者が、毎年3500人ぐらいになっているのが残念でなりません。

私は、社会的に建築士が必要とされる数はもっと多いのではないかと思っています。

 

この数は、受験者のレベルも落ちているのでないかと言う気もしています。

一生懸命頑張っている受験者には、少し厳しい言葉かもしれません。

建築士は、昔と比べ、人気がない資格になりつつあるのではないか?とも感じていますのでお許しください。

 

建築士は、とてもやりがいはありますが、長時間労働を強いられ且つ責任が重い。

今や設計・監理だけをしていたら、仕事をとることが難しくなってしまう職業でもあります。

それゆえ理工学系で優秀な人は、ITや他分野へ行ってしまっているのかもしれません。

 

どうすれば昔のような人気の資格になれるのでしょうか?

 

その答えは、やはり社会が建築士を必要としないと、ダメだと思います。

 

今現在、APECアーキテクト資格があります。

これは、日本とオーストラリア、日本とニュージーランドとで相互承認の取決めを締結しているものです。

それぞれの国の固有事項に関する面接審査に合格すれば、一般に課される試験や審査を受けることなく現地のアーキテクトに登録され、資格を取得できるものです。

取得できれば、現地で単独で建築設計等の業務を行えるようになります。

このような国際間での取り決めを進めて、世界中どこでも活躍できる資格を創設できれば、復活できるようになるのではないかとひそかに考えています。

1級建築士の国際資格の創設です。

ぜひ日本が中心になって、国際資格の枠国を作っていってくれることを期待しています。

 

私は平成元年に資格を取りましたので、31年間、建築士として生きてきました。

その中で何が一番良かったかわかりますか?

建築士を持っていると、普段なら会う事すらできない人でも、相手は聞く耳を持ってもらえるということです。

有名な経営者であれ、大規模企業の社長さんであれ、専門家として話が出来ることです。

 

全く知らなかった人が話を聞いてもらえるということがどれだけ人生を変える事かわかりますか?

後々の人間関係だけでなく、収入も知識も価値観も変え、人生を豊かにしてくれるのです。

 

皆さんが今後生きてゆくときに、どんな人と巡り合うことが出来るかが、あなたの人生を左右する大きなファクターです。

人生は出会いで決まります

 

そのためにも、ぜひ建築士になってください。

信念の上にあるもの

あなたは30㎝幅の板の話をご存知だろうか?

私はこれを聞いた時、自分のセルフイメージの強さに驚いてしまった。

これは皆さんにも備わっているもので、これを意識して使うか使わないかによって、あなたの人生が大きく違ってくる。

なのでぜひこの力を使ってほしい。

 

この話はみんな、初めのさわりは聞いたことがあるかもしれないのだが、最後まで知らない人が多い。

最後まで知らないとあまりピンとこないし、自分がこんなに力が発揮できるのかさえ気づけない。

 

話としては、30cmの鋼鉄の板の上を30ⅿ歩くというもの。

地面に置いた板であれば、だれでも歩ける。

楽勝であろう。

しかしこれからいろいろな条件が付いてくる。

 

例えば、その鋼鉄の板が30ⅿのビルの上に架かっているという条件があった場合。

あなたは歩けるだろうか?

いくらお金をもらえば歩くか?

1000万円か?

私は1000万もらっても嫌だなと考えてしまう。

1億でもやはりいやだなと感じてしまう。

 

ならばお金ではなく、渡ろうとする先のビルの屋上で赤ちゃんが倒れているのならばどうだろうか?

救い出すのは、渡る方法以外はないかなどと、考えている自分がいる。

やはり動きたくはない。

 

さらに条件が付く。

その先のビルが燃えている場合はどうだろうか?

早くしないと焼け死んでしまう。

渡ろうとしている時にビルが焼け落ちたら、自分も死んでしまう。

これでも早くしないといけないと思いつつ、もう死んでいるのか、生きているのか確かめる方法はないのかなどと躊躇する自分がいる。

レスキューの人に頼むかもしれない。

 

そして最後の条件として、その赤ちゃんは、実はあなたの子供だと判ったらどうだろうか?

私はすぐに、渡る決心をしただろう。決心する前にわたり始めているだろう。

つまりセルフイメージと言うのは、この場合、父親としてのセルフイメージなのだが、これは信念の上に位置するもの。

だから信念を作り上げようとしなくとも、行動できてしまうのだ。

この力をぜひ仕事に活用していただきたい。

近世社寺建築のみかた

私が魚津社寺工務店に入社して間もないころの話です。

木造建築の設計をしたいと思い、入社したのですが、とにかく右も左もわからず、簡単な建築部材の名前すらわからないのです。

例えば、架木(ほこぎ)平桁(ひらけた地覆(じふく)などです。

もっともっとわからない名前がたくさんあったのですが、最初に言われた単語がこれらでした。

 

木造建築が好きな人には、すぐにわかると思うのですが、当時の私には、わかりませんでした。

お寺の外周に張り廻らされた縁側の手すりと言ったら分かるかもしれません。

 

またそれらの見積もりを任されても、木の組み方が分からないので、ほぞの内部の長さなどを見込まず、木取(きどり)を間違えてしまうこともありました。

また架木(ほこぎ)の端部は、跳ね上がっているのですが、かなり大きな木の塊から削り出すため、一般部の径と長さだけで立米単価を出してしまうと、赤字になってしまいます。

また同じことで、海老紅梁など大きくうねっていますが、これなども大きな木材で削り出すことを考えて見積もりしていかなくてはいけません。

 

平行垂木にしても、厳密には1本1本違います。

隅に行くほど、断面形はひし形になってゆくのです。

 

そして私でも最終的に軒のラインで時代判別が出来るようになりました。

ここまで来るには、かなり時間はかかりましたが、それには理由がありました。

いろいろと分からないことだらけでしたが、尊敬する上司の方から、1冊の本をプレゼントしていただきました。

それが「近世社寺建築の手びき」―みかたと調べかた― 編集・発行 日本建築史研究会 著:太田博太郎先生です。

太田先生を中心として、当時の学生が集まって、調査したもので、時間を惜しまず図面化してあり、商業主義にとらわれていない、純粋に調べ・作り込まれた本です。

これは本と言うより、ブックレットになっています。

これがよいのです。

必要な部分を、コピーすることもできます。

 

たった22ページのA5判のもので、これをもって近くの神社ゆくと、いろいろと発見があるのです。

例えば、虹梁、木鼻、蟇股。

これを見ながら現地の神社やお寺を見ると、時代判別できるようになります。

この本も残念ながら絶版ですが、あまりにも良い本なので、現在、出版社と話し合いをしております。

 

もし購入したい希望がありましたら、ご連絡ください。1冊1,300円(送料込み)です。

ただし申し込まれても、弊社がまとめて出版社に再発注する形となりますので、お時間をいただくことになります。

ご了承ください。

下記より、「近世社寺建築のみかた」希望と書いて、申し込みをお願いいたします。