今まで、契約したり、セールスしたりしてきた中で、売れる理由として、はっきり解ったことがある。

売れた時はどうして売れたのか?

売れない時はどうして売れなかったのか?

それを分析し、比較したときに初めて明らかになった。

 

それは何かと言われたら、売るための順序が「一番大切だ」ということ。

この順序は、自分が作ったシナリオの順番だけではなく、もっと大切なのは相手、つまりクライアントの「心の順序」が大切だということ。

この心のプロセスと言うか順序を踏まない場合は、売れないこともわかっている。

 

その順序を、クライアントの感情を中心に書き出してみよう。

 

感情1:初めにその商品やサービスに対して好奇心を起こしてもらわないといけない。これがあって初めて、次に進める。

また好奇心を抱かせるために、決して全部を語ろうとしてはいけない。

よく一生懸命に語りすぎて、クライアントも同時に疲れ果てて、結果流れることもある。

一番良いところだけを魅力的に見せ、チラシやDMを作る。

対面での話も、それだけを中心にする。

一番魅力的なところとは、クライアントがその様に感じるところであって、自分の得意とするところではない。

なのでしっかりリサーチして、クライアントが欲しいと思ってもらえる所をいつも探していないといけない。

 

感情2:その次のステージは、お金を使ってもいいなと感じさせる必要がある。

今お金があるかどうかではなく、自らお金を使うことが出来、それ以上の見返りがあると感じてもらえる状態にする。

そしてさらに大切な事は、お金を使える権限が、自分一人なのか、他の人にもあるかどうかを確認しないといけない。

よく住宅設計では、お金の出所が両父母だったりすることがある。

それでプラン作成途中で、話し合いの中に、両父母が割り込んでくることがある。

クライアントにもプライドがあり、お金の権限を、自分一人であると思いたいのだ。

設計者を自分に引き付けておきたい心理なのかもしれない。

これを防ぐためには、

「これから一緒にやらせていただくわけですが、どなたか他に確認しないといけない人がいますか?」と問う。

「もちろん決定権は、あなただと思いますが…。」

そして両父母にも必ず会い、プラン作成に加わるかどうかの確認をすることも必要。

 

感情3:購入後の未来に実現可能性を持ってもらう。

可能性が大きすぎてもいけないが、プラン通りの結果が出ないかもしれないと思わせてはいけない。

これは自分の頑張りにかかっている。

 

感情4:緊急性がある。

普通、緊急性がないので、なかなか難しい問題。

引き渡しを、年の終わりや、年度末などに設定して、契約してゆく。

契約前には、「今すぐやれますか?」と問う。

ここでクライアントにアドレナリンが出ないといけない。

今すぐ「私のサービスを買えますか?」ではなく、「すぐやれますか?」と問う。

 

感情5:竣工引渡し後は、サービスの価値を感じてもらう。

これは身体的感覚。

投資と引き換えのもの。

時間とお金の投資に見合うもの。

正解だったといった感覚

出来ればクライアントにアンケートをもらおう。

 

この1~5の順番は鉄板であり、あなたがクライアントの感情を察知できるか、出来ないかにも大きく左右される。

日頃から、感情を敏感に察知できるように、人間観察しておこう。