建築士の多くは、スキルアップに余念がない。
忙しい日常の中でも、粘り強く勉強をし、関連資格を取得してゆく。
構造設計1級建築士、設備設計1級建築士、宅建士や技術士等々。
これは何故かと言うと、たくさん資格があれば、仕事が入るだろうという考えから来ている。
もちろん独立している人には、仕事が無くなる不安から来ていることも多い。
ただ自分の実力を試したいとか、単純に自慢したいとかと言う方もおられると思う。
会社員の建築士などはこの部類ではないだろうか?
資格手当が増えるとか。
そもそも建築士は技術系の資格であるが故、個人の能力を磨かなければならないと、潜在意識にスリ込まれている。
自分中心に考える思考がある。
そのため自分自身の事を満たす思考になる。
資格を取る→満足。別の資格を取る→満足。
この繰り返し。
これが独立後、自分が抜け出せないビジネスとなってゆく。
仕事に自分自身がコントロールされてしまう状態。
少し俯瞰して社会の成立を見た時、ビジネスは関係を持つすべての人が成功してほしいと望むときに繁栄できるはず。
関係者の誰か一人でも、やりたくないと思えば、その仕事のやり方では収束してゆく。
この状態では決して繁栄できない。
つまりビジネスは関係を持つすべての人が成功したときに繁栄する。
事実これが出来ているかが非常に重要。
心からこれらのことを思って行動できている経営者や主宰者がいるかどうか?
周りの人が潤うのであれば、あなたの事務所も成長し、自分の人生も豊かになる。
そしてあなたの事務所が、成長することに関して関心を持つ人も多くなる。
どうすれば関係者全員を豊かにさせることが出来るかを真剣に考えることが重要。
ここに主宰者は、自分本位のデザインだけをしていてはいけないことがよく分かる。
設計などのスキルアップばかりを追いかけるのではなく、仕事のシステムや営業のプロセスをシステム化し、さらにはマーケティングをしなければいけない事が分かってくる。
これからの建築士の本当の仕事は、マーケティングだということになる。