今回は、建築士がダイレクトメールを作るときの間違いです。
これを知っておくだけで、多大な労力を消費せずに、効果的なマーケティングができるはず。
第一の間違いは、最近の人は字を読まないから、図面や、写真を多く使ったダイレクトメールを作らなくてはならないという常識。
写真や図面を使ったからと言って効果が出るとは限らない。
写真はあくまでメインではなく、サブとしての役割ぐらいに考えてほしい。
私は、写真よりもやはり図面の方が良いように思う。
しかし図面を見れば分かるでしょ?というのはこちらサイドの思考にすぎない。
作品が、何でこのような形になっているとか、デザインになっているとか?
だから使いやすい等を明確に示して初めて興味と差別化が生まれる。
ほとんどの見込み客は、図面を見るのも、図面でご自分の将来を考えるのも初めての人が多い。
もちろんダイレクトメール以外のホームページやインスタグラムでの写真や図面は、興味を持ってもらうきっかけにはなると思う。
また一つ一つの作品の説明は多くの建築士もしている。
ここで一番必要なのは、「なぜあなたは私に設計を頼まなければならないか?」について明確に100%納得のいく説明をしているかどうかだ。
それが出来れば、だからあなたには頼まないのだ!と逆の答えまでもが出るようになる。
なんとなく事務所に来て話をしたけれども、結局何もなく終わるというような、時間の無駄なことが無い。
人生そんな暇なことをしていてはいけない。
本当に設計協力したいと思える人を全身全霊でサポートすること。
これを文章化してゆくと、自分の強みや専門性、ミッションまでもが必要となる。
是非ともこれらを考えながら、一度作ってみてほしい。
第二の間違いは、いい設計をしていれば、契約をしてもらえるという常識。
最近はそこそこイケテル建築士であふれている。
「自分は、他の建築士よりも絶対にいい」と言い張ってみても、お客さんには、その良さが分からない。
そして優位性を説明しようとすればするほど、押し売りをしているように思われて、お客さんは逃げて行ってしまう。
要するに、設計能力と売上高との間には、明確な相関関係はない。
しかし営業力と売上の間には強い相関関係がある。
このことを忘れてはいけない。
第三の間違いは、「高額な設計はクライアントとの人間関係から生まれるから、対面しなければ契約に至らない」という常識。
設計は、クライアントとの人間関係という意見は、100%賛成する。
しかしクライアントと対面出来れば、ほとんどが契約はできるはず。
だからこそ、それまでが勝負ということになる。
対面をむやみに求めるのではなく、見込み客とのコンタクトを絶やさない仕組みづくりを作った方が成約率は高くなる。
私たちには、クライアントに強制的に設計を必要とさせる事までは、コントロールできない。
つまり絶えず電話やeメールや、手紙、はがきなどで、定期的にフォローし続けなければいけない。
これがまことに難しい事でもあるし、効果も絶大。