昨年暮れに令和2年度の国土交通省住宅局の予算概算が発表になりましたね。
【国土交通省】
http://www.mlit.go.jp/page/kanbo01_hy_007263.html
・耐震対策促進事業 115億円※P4をご参照下さい
・環境・ストック活用推進事業(既存建築物省エネ化推進事業他)90.7億円※P17をご参照下さい
http://c.bme.jp/17/19/736/3488
その中でP20「消費税率引き上げに伴う需要変動への対応」が設けられました。
ご存知でしたか?
「2019 年 10 月の消費税率引上げに伴う住宅需要の変動を平準化し、税率引上げ後の消費を喚起・下支えするため、住宅取得に係る給付措置等を着実に実施する。」とあり、
住宅市場安定化対策事業等 国費:1,146億円になっています。
耐震対策促進事業の実に10倍になっています。
これを大きな数字とみるのか、小さな数字とみるのかは難しいところです。
しかし、この住まい給付金の拡充措置は、住宅設計をしている人は、知らないといけない。
クライアントにとって、住宅ローンは、一番の関心事。
クライアントから聞かれた場合、細かな数字は別として、
「2021年12月末までに引き渡しを受け、入居した方が対象で、拡充措置があります!」とすぐに言えないといけません。
これは専門家としての地位が保たれるか無くすかの分かれ目。
ここでは、これらの情報を知り、どのように活用するかという、具体策はお話ししませんが、建築士にとって大事なことは、ニュースを知り、それをもとに営業のネタにしてみるという事です。
私たち建築士は、日ごろの行動や判断を疑うことなく、仕事を続けています。
そうすると設計という仕事に没頭するあまり、日ごろのニュースなどを考えることがなかなかできません。
山本さん、そうはいっても、私の事務所では日々の設計で忙しく、マーケティングや営業などできません。
そうかもしれません。
設計以外、何もできない状態だと思います。
なぜこんな状態になるのか?
これは過去には、事務所の所員となり、働きながら勉強をし、建築士の資格を取り、さらに技術を磨いてゆけば、いずれ社会から認められるだろうという、安易な考えにありませんか?
これは偏った信念に基づいた行動だと言えます。
技術は常に磨いていかないといけないのは確かですが、クライアントの心が本当にわからなければ、仕事を失ってしまいます。
実際に営業でなくとも顧客に話しをすることによって、何を考えていて、何を欲しているかを知ることが出来るのです。
お客さんに実際に会って、話してみないと、わからない。
技術を磨いたり、知識を増やしたりは出来るのだけれども、それでは妄想が膨らむばかり。
結果を出したいなら、顧客と永遠に話を続けないといけない。