グループホームの立ち上げを考えている人のために、少し業界事情を話します。
2001年度に愛知県下のグループホームはまだ、39施設しかありませんでした。
ですから今でもまだまだ多くの施設で、誤解がある設計がなされていることも事実です。
例えば初期に出来た施設などで、「かまど」を併設したりとかです。これなどはおじいちゃん、おばあちゃんなので、
=「かまど」という発想ではないでしょうか?
施設管理者の強い思い入れかどちらかでしょう。
「回想法」では有効でしょうが…。
やはり入居者集めの感じがしてしまいます。
また逆にグループホームの本来の意味として、共同で生活しながら、出来ないことは介助しますという暮らし方。
しかし今の施設を見るとホテルのような設計で、サービスする側と、受ける側がはっきり分かれすぎているように思えてなり
ません。
これでは認知症が加速してしまいそうです。
以前和風建築で有名な建築家に依頼したグループホームを見させていただきました。
贅を尽くされ、粋なつくりになっておりました。細やかな格子などがきれいで、京都のような趣でした。
しかし格子は折れ、汚れておりました。
また部屋のにおいがきつく、畳の目に入った汚物は、なかなかとれません。
その有名建築家は「弄便」など考えてもみなかったでしょう。
そこでは、とても残念に思ったことがあります。お風呂の浴室内に虫取り網のような、ちょうど魚をすくう様なたも網が置いて
あったのです。どのように使用していたのかは皆さんで想像してみてください。
また間違った選択をし、間違った建物になっていると感じるのは、病院のような冷たい感じの施設。
システマティックな建物ではあるが、雑誌の「医院建築」に出てくるような建物。
これらの建物で、よく目にする問題点は、大きすぎて、広すぎる居間等。
グループホームはあくまで住居。この考えは大きいです。大きな医療法人系の施設でよく見かけます。
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7.お風呂、トイレ、洗面などの水回りの設計で注意することがわかります。
8.車椅子の方が入居された時の改装工事がわかります。
9.良いグループホーム、悪いグループホームが分かります。
10.現在存在するグループホームの実際のケアの仕方がわかります。
11.グループホームでのケアの限界がわかります。
12.デイサービスで起業するかグループホームで起業するかはたまた有料老人ホームで起業するか決めることができます。
これだけではありません名古屋市では近年35〜40ユニットでの公募しかありません。
KAOが独自に調査しますと、名古屋市内で通りやすい地域と通りにくい地域がある事、通りやすいプランと
おとされてしまうプランがある事等も判ってきました。
また県内で、事業計画がある市町村と無い市町村などがあり、土地のオーナーさんがいくら計画し有効活用したいと
思っても、残念ながら、建てれないこともある訳です。
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事業者として起業をお考えの方へ
今からあなたに、信念があると大変なことでも夢がかなうという事例をお伝えしよう。
そしてこれを読んだあなたが、今度は自分の番だと信じ、高齢者の環境を良くする行動を起こしていただければ、
幸いである。
今回の主人公は、Nさんと呼びます。
私は、Nさんのグループホームの企画時から付き添い、彼の情熱にほだされ、彼の夢に賛同した一人です。
そしてわたしは、彼が壁を乗り越えながら起業し、運営での迷いや失敗したことなどを、間近に見ることができ
光栄に思っている。
Nさんは愛知県T市で、実際にグループホームを立ち上げております。
また彼は、薬剤師の資格を持ち病院などの調剤薬局を営まれてもいます。
また大学の市民講座で水彩画の描き方を教えているという趣味もあります。
そんなNさんが日ごろ薬に接しながら生活していて思うことがありました。
あまりにも多くの高齢者が、薬に頼りすぎていないか?
つまり薬漬けになっていないか?という疑問です。
年をとっても薬に頼らず健康的な生活は送れないか?できる限り最後まで人間としての尊厳をもって自立しながら生きるこ
とが出来ないかという至極当たり前のことにでした。
今の現代社会はこの当たり前の事が、あたり前に出来なくなってしまっていると感じるのはNさんだけではないよ
うに思います。
また水彩画教室の仲間(教え子)には看護師や元医療関係者も多く、ボランティアで働かせてください!
と言うような励ましの言葉に後押しされたこともあり、グループホーム立ち上げを決意されました。
まずはじめに取り掛かったのは彼自身のケアマネ取得と土地の選定です。
このころに初めてNさんとお会いしますが、土地の選定の難しさを痛感いたしました。
これでいけると思った土地でも住民の反対があり、図面を書いては中止、図面を書いては中止になり、二転三転どころでは
なく4回没になりました。
もともとNさんとの出会いは、「グループホーム部会」でのセミナー終了後での相談でした。
その時はすでに地元の工務店によって仮想敷地に計画平図面が出来上がっていました。
その図面は総2階建てで、明らかに建設コストを抑えたプランになっていました。
私は見るなり、これではケアを受ける人もケアする人も、どちらにもやさしい建物ではないなと感じておりました。
総2階で建設コストが抑えられているので、事業計画が甘くなっていることなどを指摘しました。
Nさん自身も何となく疑問を持っておられるようでした。
今回の計画はT市からの補助金で建設する事も決めていましたから、T市の福祉課の指摘があり、どうすればよいか
悩んだ末、来られました。
N市では土地選定にあたり、周辺住民の了解と、その町内会長さんの了解を取らねばならない決まりでした。
具体的には敷地に接する隣地に住む方全員の承諾印と町内会長さんの承諾印です。
それにより反対住民の方がお一人でもおられれば、中止になり、いくらいい土地でもそこでの開設はできなくなって
しまいます。
これが何度も繰り返されると、無難な土地選定へと流されて、人のあまり住まない辺鄙な土地になってしまいます。
そのような逃げの思いで選定した土地には、近くに携帯電話の電波局の鉄塔や高圧線下などがあり、思わぬことで
また当然のように苦戦することになります。
そこには住む人が少ない代わりに、電磁波が、かなりの数値でした。
余談ですが、高圧線下にも住宅が建っており、住んでいる人が居られます。
いち早く、アメリカのように高圧線下には、住宅建設を認めない法案を作らなくてはいけないと感じました。
ほとんど今年度中の建設は無理ではないかという状態になって、不動産業者を通して、素晴らしい環境下での土地を提供し
ていただけることができました。
この土地は、城址公園に近く、春には桜が満開になり、秋には盆踊りをするという、素晴らしい場所です。
近くに、この土地のオーナーさんが営む馬場があり、馬の調教を見ることができます。
なぜこのような話が持ち込まれたかと言うと、Nさんの信念が、1人の役所の方の心を動かし、そして地元の有志の方の
心を動かしたのです。
その後、福祉施設の補助金を公募で募っているため、T市役所内で、有識者によるプラン検討会が行われました。
私たちも同席しましたが、役所関係者5人、有識者5人。私たち3人です。
有識者の一人で、医療法人系の病院の医師が、かなり強くお風呂のプランの指摘をしました。
「このお風呂では小さいのでは?将来、機械浴ができないのでは?」と言うご指摘です。
私たち一同はたじたじとなり、このままでは、ほかの事業者に決まってしまうのではないかという焦りも生まれました。
そこでの説得は・・・・・・。
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